ミドリムシのパラミロン
ミドリムシ(ユーグレナ)にはパラミロンと呼ばれる特有成分が含まれています。
ミドリムシに含まれているこのパラミロンは、多糖体であり、β‐グルカンの一種であるとされています。
パラミロンの特徴としては「炭」のように無数の穴をもっており、体内では余分な油を取り込み、体外に排出したり、プリン体を摂取した時に、吸収を抑制したりすることが挙げられます。
またそれだけではなく、パラミロンは乳酸菌の働きを活性化する作用もあるとされているため、ミドリムシ(ユーグレナ)は腸内環境を改善するのにも役立つといえそうです。
さらにパラミロンは腸管粘膜の細胞を刺激し、免疫機能を高めると言われています。
ちなみに腸はヒトの免疫システムの約7割を担っており、「腸管免疫」とも呼ばれているため、パラミロンによって腸内環境が改善されることは、免疫力の向上に効果的だと考えられます。
実際、株式会社ユーグレナは、ヒトにおいてユーグレナ特有の多糖体であるパラミロンを8週間継続摂取した場合の免疫機能への影響を調査したところ、パラミロンの継続摂取がリンパ球のサイトカイン産生のパターンに影響を与え、免疫バランスを調整する可能性が示されたとしています。
具体的には、パラミロンが、細胞性免疫と液性免疫のバランス調整を行い、どちらかに偏ることによって起こる疾患の発生を予防できる可能性があると述べています。
また、パラミロンにはアトピー性皮膚炎の症状改善に関する報告もあります(Laboratory Animal Science 2010年)。
ミドリムシには様々な栄養素が含まれていますが、特に特有成分である「パラミロン」の健康効果に関しては注目すべきだと思われます。